笑顔の力
亡くなられた方々のご冥福をお祈りすると共に、ご遺族の方、被害にあわれた方々に心よりお見舞い申し上げます。
安全圏内に住んでいる方たちの中には
テレビやネットで被災地の映像を見て
何かしなくてはとやきもきしてる方も多いと思います。
当然ですよね。
でもよく分からない時、出来ないときは「何もしない」ことが助けになることもあると思うのです。
とくに被災地はまだ混乱状態にあるわけですから
これ以上混乱させないためにも何もしない、
不安になるような情報、不必要な情報を溢れさせないというのも心のケアとして大切なことなのではないのでしょうか?
時間が経てばもっと具体的にどんな助けが必要なのかも見えてきますし、
現場にしか分からないこともあるのですから
想像や間違った情報に流されてばたばたするより
本当に必要なものを、要請を受けてから動いても決して遅くはないと思うのです。
マザーテレサはこういいました。
「日本人はインドのことではなく、優先的に日本のことを考えなさい。
世界平和を求めるならまず今すぐ帰って家族を愛しなさい。
自分自身が、そして自分の家族が愛に満たされていなければ隣人を愛することなどできないのですから」と。
当然利己的になっていいと言ってるわけでも、日本人にインドのことは関係ないといっているわけでもありませんね。
安全圏に住む私達は、被災地のことは関係ないといっているわけでは決してありません。
でも一人一人その人に与えられた持ち場と責任があると思うのです。
それを横に置いておいて「こっちの方が大変だから・・・」というのはちょっと違うということです。
たとえどこにいても笑顔を絶やさないこと。
こんな状況なのに不謹慎な・・・と思われますか?
でも絶望からは何も生まれません。
こんな状況だからこそ、なおさら笑顔が必要なのです。
イタリア映画「ライフ・イズ・ビューティフル/La vita e bella/Life is beautiful」という映画をご存知でしょうか。
親子3人で幸せに暮らしていたユダヤ系イタリア人の一家がナチスの強制収容所に送られます。
絶望と死を目の前にしながらも幼い息子を守るため、恐怖を味あわせないために
「これは軍服を着た悪者に見つからないようにかくれんぼするゲームなんだ」と嘘をつき
殺されるその瞬間までゲームを演じ、
父親の優しい嘘に守られた無邪気な息子に最後まで笑顔を送り続けます。
もちろん現実を把握することは今の自分の立ち位置を確認するためにもとても大切なことです。
でも不安な情報ばかり入れすぎない。
沢山抱えすぎては本当に大切なことは見えてこないのです。
絶望的な状況であっても希望の光が見えているときでも
被災地にいる方たちにとっても、今は安全圏にいる私たちにとっても
持ち続けなくてはいけないものは同じだと思うのです。
感謝と愛
「何を呑気な」「不謹慎な」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが
今目の前にいる人を愛すること、笑顔にすること
そのためにはまず自分が感謝と愛に満たされて笑顔になること。
それは関係ないようで、遠回りなようで、ちゃんと被災地の方たちにも繋がっているのです。
被災地の皆様、本当にお辛いと思いますが子供達の笑顔を守るためにも、どうぞご自身の笑顔を取り戻してくださいね。
その笑顔に救われる人たちがたくさんいるのです。
一日も早く皆様の心身が休まりますよう心よりお祈りいたします。
